大鰐バブルの爪痕と旨いもの巡り!腹くくってやろうぜ大鰐!

大鰐町の何に注目してツアーを作ったか。大鰐町を何度か訪れて感じた「闇」。そしてこれから。今日はそんなお話です。

地元の人の言葉を編んでいく


今年度、大鰐町商工会と連携して町おこしのお手伝いをさせて頂いております。その一環として新しいツアーを作ろう!という事でまずは町の皆さんとブレインストーミングしながらキーワードを拾っていきました。

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すると「バブル」というキーワードが出てくるんです。「住民の方からの声」というのがポイント。

町おこしで外部から講師を招くケースはよくありますが、全てを外部講師に丸投げすると「外者が言った事だから」みたいになったりすることがあります。

その土地に暮らす人にとって「自分事」としてまとめて行くファシリテーションがとても大切です。つまり講師は自分の意見を言うよりも、紡いで編集していく事が重要だと私は思います。

 

内容は同じでもタイトル次第で印象は激変!


そして企画実施したのがこの「大鰐バブルの爪痕と旨いもの巡りツアー」です。

「大鰐時間旅行」とか「大鰐過去と未来をタイムスリップ」というタイトル案も出ましたが、そのタイトルで皆さん参加したいと思いますか?

タイトルはとても重要です!

よく例に出しますが、以前実施した「短命県体験ツアー青森県がお前をKILL」も、内容的には「日本酒とラーメン満喫!青森県の冬の暮し振り体験ツアー」というタイトルでも語弊はありません。しかし、タイトルが後者だったらあれほど話題になる事はなかったでしょう。

幕の内弁当を作ってもなかなか売れない時代です。だったら「ドリアン弁当」の方が売れるかもしれません。嫌いな人は絶対買わないけど、熱狂的に好きな人がリピートして買ってくれる。

内容、そしてタイトルにもインパクトがあると、それが引き金になる事もある。なぜならテレビや新聞だけがメディアの中心、という時代ではないからです。

 

今回は大学生をモニターにツアー実施


という事でツアー初日。集まってくれたのは弘前大学の学生たち。最初に向かったのは「大鰐温泉もやし」の現場。

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温泉熱を使って育成しているこちらのもやしは細くてシャキシャキ!とても美味しいのに、すんごく安く取引されていて、生産量も少ない。値段高くても絶対売れると思うし、どんどん作ればいいのに!と素人は思ってしまうのですが、

・・・そこに大鰐町の現代の「闇」があるようで。。。まあ、今回はあまり触れずにおきましょう。。。

この大鰐温泉もやしは大鰐の今後の「未来」です。その未来を見た後、大学生は知らない「過去の爪痕」を巡ります。

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僕は子供の頃ここ行ったなぁ。今は廃墟となったスパリゾート大鰐です。

 

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この後も今は使われていないゴンドラハウスや、大鰐山荘などを巡りました。今回は中に入る事はできませんでしたが、今後はきちんと許可を取って、ヘルメット被って、安全な範囲内で施設内に入る事ができたら、「廃墟マニア」が大鰐にやってくる可能性は十分あると思います。

しかし現状、大鰐町はそこまでやる気はないようです。何事もそうですが、最後は「覚悟」です。やってダメなら変えればいい。まずはやってみる。これ大切。

私ならきちんと安全管理した上で、これらの場所をサバイバルゲームの場所として貸し出ししてもいいかな、なんて思いますけどね。このような場所にニーズを感じるコミュニティはそれなりにあると思います。

 

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お昼にはもちろん「大鰐温泉もやしラーメン」をいただきました。その他、地元で人気の居酒屋でシャモロック鍋を食べたり、温泉に入ったり、まち歩きをしたりと大鰐町を満喫しました。

 

腹くくってやろうぜ大鰐!


ツアーは無事終了しました。しかし現状、中途半端です。大鰐町に地域外から誘客したいならば、もっともっとターゲットを絞り、キャッシュポイントを明確にし、求心力の高いツアーに仕上げる必要があります。今回のツアーもそうしようといろんな案を考え提案していました。

しかし、

私だけが熱くなって考えても、私は大鰐に住んでいるわけではないのです。地元の方がもっともっと熱く自分事として動き出さないと、「今回は予算があるからちょっと西谷さん呼んでツアー1本やって見ました」で終わってしまいます。こういうのが一番勿体無い。

この他にも別件で大鰐にお伺いしましたが、どうもマネジメントする側の熱量が足りない。又はから回っている。

地域には熱い情熱を持った素晴らしい人たちがいるのに、腹の底で連携できていない。その連携を邪魔している何か大きな闇がある。既得権益。過去の栄光。足引っ張り。私の目にはそんな印象です。

新年度もご縁があって大鰐町にはお伺いし、お手伝いする事になりそうです。とてもポテンシャルの高い素敵な町だと思います。やるなら本気でやりましょうよ、大鰐町。

町の詳しい事情もわからず好き勝手言って恐縮ですが、とにかく勿体無い。いろんなことができる可能性に満ち溢れているのに。

でもこの「好き勝手言う」のが外者の強みです。だって事情知らないんだもの。だからこそ地元の人では言えない事も言える。客観的に分析できる。

どんな理由があろうとも、どんな闇があろうとも、向いている方角は同じはずです。それは「大鰐の明るい未来」なのでは?

来年こそは「自分事」で行こう!

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投稿者: 西谷 雷佐

青森県弘前市出身。 東奥義塾高等学校を卒業後、ミネソタ州立大学マンケイト校で産業心理学とスピーチコミュニケーションを学ぶ。 たびすけ合同会社西谷代表を務める傍ら、路地裏探偵団の団員としても活動中。 まち歩きや地域の魅力発信から婚活まで講演活動多数。