西池袋にある中国!在日外国人が日本を巡り始める時、地域に何が起きるか?

西池袋を歩いてみたら、とっても中国を感じました。又、JAPAN RAIL PASSの仕組みが今後変わって行きます。変化は連鎖して行く。今日はそんなお話です。

目を凝らすと、西池袋は中国語だらけ


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池袋西口を出て街を歩いてみると、中国語表記が目につきます。

 

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カラオケ店の前で映し出されるのも中国の曲。

 

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このような新聞も至る所で目にします。中には関東の求人情報やアパート情報。そして、厨房機材の情報。飲食店を開業する中国人が多い事がわかります。

 

スーパーに入ってみると、、、

 

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これはとうもろこしの粉。様々な挽き方で販売されています。

 

img_5631img_5637日本にいながら海外旅行気分を味わえます!一緒に街を巡ったのはコバヤシライスの小林さんと、羊齧協会の菊池さん。

 

何度かご紹介しているこちらも、西池袋での一コマ。笑

 

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本屋さんもありました。ホント、生活に必要な物から情報まで何でも揃います。

 

日本なのにメニューは中国語表記のみ


飲食店にも何軒か入ってみました。

 

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金額は日本の「円」ですが、メニューは全て中国語。何となく意味を想像できる物もありますが、よくわからない(笑)菊地さんが中国語を話せるので問題ありませんでしたが、そうじゃないと日本人には入りにくい店かもしれません。

 

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最近流行っているという「麻辣香鍋」。麻辣という字の通り、辛いです。ざるが置いてあって、好みの野菜やエビなどを入れて店員さんに渡すと、それを鍋にしてくれます。

自分で選んでいるから「しいたけが少ない!」「エビが小さい!」などのクレーム防止になり、お店としてもやりやすいそうです。笑

 

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こちらが完成品。とても美味しい!ヘルシーで安い!何軒かはしごして、他におつまみ頼んでビール飲んだりしましたが、1軒2,000円もあれば十分。

 

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右上の赤いのが人気のおつまみ「鴨の舌」です。骨があるので、歯で削ぎ落とすように、しゃぶるように食べます。これも旨かった!

 

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こちらは羊肉の串焼き。もちろん羊も齧りましたよ。笑

 

なぜ西池袋はこのようになったのか


このエリアは戦後の闇市だったそうです。区画整理されておらず、木造モルタルのアパートがあったりして、中国人にとっては住みやすい場所だったのでしょう。一部屋に6人とかが密集して暮らしていたそうです。

その頃、中国人が多いので中国系スーパーが2軒できた。それが相乗効果となり、さらに中国人がこのエリアに住みはじめ、このような文化の街になった。

北池袋には中国系のお店が約300軒あり、豊島区には約15,000人の中国人が暮らしているそうです。(ヒヤリングした内容なので、多少異なるかもしれません。ご了承願います)。

 

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パッと見た感じ、食材や生活用品を扱うスーパーですが、

 

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取り扱い項目はとても幅広い!このエリアに暮らす中国人にとって万屋的な機能を持っているのでしょうね。

必ず物事には理由がある。西池袋の物語、とても興味深かったです。

 

観光視点でも西池袋は可能性に満ちている


まず単純に、日本人がこの街を「まち歩き」したら楽しいだろうな、と思いました。ひとりだと知ることもないスーパーや、注文もできないレストランをガイドと一緒に楽しむ。これだけでワクワクします。

中国旅行前のトレーニングツアー」的切り口でもイケるでしょうね。もしくは「西池袋を歩きながら学ぶ中国語と中国文化」とかも面白そう。

同時に「日本に暮らす中国人」にとっても、西池袋は行ってみたい街だと思います。私もアメリカに留学していたとき、2時間以上離れた場所にある「YAOHAN(ヤオハン)」という日本食材を販売するスーパーに時々行くのがとっても楽しみでした。値段が日本の3倍くらいするのに、調味料や豆腐などをついつい買ってしまったものです。

関東に限らず、日本国内にはたくさんの外国人が暮らしています。そんな中、今までは訪日外国人観光客しか使用できなかったJAPAN RAIL PASSが、今後は在日外国人も購入できるようになります。

すると在日外国人が今まで以上に日本国内を周遊する可能性が高まります。在日中国人はもしかしたら日本国内を旅して、帰る前には「西池袋に寄って、懐かしの地元食材を購入して行こう」となるかもしれない。

この切り口を皆さんの地域に置き換えた時、何か資源はないでしょうか?文化的背景、歴史的背景、宗教的背景、食と暮らしぶり、様々な可能性があります。在日外国人が皆さんの地域を訪れる「フック」を探してみる。

このように考えると「JAPAN RAIL PASSを使って旅する在日外国人客」という新たなターゲットが設定でき、それぞれの地域においてインバウンドと並行して受入体制を強化するやり方ができるかもしれません。インバウンドと合わせて数値の上積みができ、試算が変わるかもしれません。

いろんな事がすごいスピードで動いている時代。何がフックになってビジネスになるかわかりません。だからこそ面白い。地域資源の活用の仕方は?そのターゲットは?時代の流れや今後の情勢に合わせて、改めて見直してみると、きっとヒントがありますよ。

今日も「あるもの活かし」で行こう!

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投稿者: 西谷 雷佐

青森県弘前市出身。 東奥義塾高等学校を卒業後、ミネソタ州立大学マンケイト校で産業心理学とスピーチコミュニケーションを学ぶ。 たびすけ合同会社西谷代表を務める傍ら、路地裏探偵団の団員としても活動中。 まち歩きや地域の魅力発信から婚活まで講演活動多数。