「青森」「あおもり」「aomori」で検索するとそれぞれ何が表示されるか?

世界には情報が溢れています。全て覚えるのは不可能。だからこそ、欲しい情報にきちんとたどり着く「検索力」が大切です。同時に、それは他者が検索した時の「自分の見られ方」でもあります。同じ言葉でも入力の仕方でこんなに違いがでる。今日はそんなお話です。

弘前大で観光基礎概論スタート!


今年も弘前大で「観光基礎概論」を開講しています。

1・2年生を中心に約70名が受講。週1回の講義です。

昨日は最新観光キーワードについての講義。シェアリングエコノミーや全国のおもしろツアーの事例を取り上げながら、

「いかに欲しい情報にたどり着くか」
そして、「検索者から自分の地域はどのように見られているか」

について考察しました。今日はその一例を紹介したいと思います。
皆さんも何が表示されるか、想像しながらご覧ください。

 

「青森」で画像検索


ほぼ「地図」です。ねぶたが出て来るかと思ったら、そうでもなかったです。

さてこれがひらがなで「あおもり」と検索すると、違いは出るのでしょうか?

 

「あおもり」で画像検索


「あおもり犬」が多く見られます。ひらがなになった瞬間、地図はほぼ消えました。

では「 aomori」と英語で検索するとどうなるでしょう?

 

「aomori」で画像検索


「弘前城とさくら」がちらほら見えます。

例えば、外国人が「青森」「あおもり」で検索すると思いますか?
考えにくいですよね?

言語の問題がありますから、見てわかる「画像」で「aomori」と検索し、その地域の雰囲気を知ろうと考える外国人は多いはずです。

その時「見られる側=青森県」はこの表示のされ方でいいのか(弘前的にはいい気はします。笑)。そんな事を考えるのも大切です。

別の地域でも考察してみましょう。

 

「秋田」で画像検索


青森と同様にほぼ「地図」ですね。竿頭やなまはげもちらほら見えます。

 

「あきた」で画像検索


一気に華やかになりました(笑)
「あきたびじん」が相当攻めてきていますね。

 

「akita」で画像検索


100%犬です。笑

つまり、外国人にとって「akita」のイメージは「秋田犬」なのです。

 

リチャードギア主演映画の影響もあるのでしょうね。

なので、DMOに取り組んでいる「一般社団法人秋田犬ツーリズム」はネーミングからして的を射ているなぁと思います。

では宮城県はどうでしょう?

 

「宮城」で画像検索


こちらもやはり表示されるのは「地図」がほとんど。

 

「みやぎ」で画像検索


「夢メッセみやぎ」がちらほら見えます。

 

「miyagi」で画像検索


ほぼ「ベスト・キッド」です。笑

 

講義の準備をしながらこの画像にたどり着き、久々に思い出しました。そうそう、この師匠がmiyagiさんでしたねw

 

ちなみに、個人的に一番好きなのは「三重県」です。

「三重」で画像検索


これは予想通り。

 

「みえ」で画像検索


いろんなみえさんが!!!www

 

「mie」で画像検索


麺100%www

 

そしたらブログを読んだ方から「三重はカタカナ検索も面白いです」とコメントを頂き、早速試してみると、、、

 

「ミエ」で画像検索


ミエ=中尾ミエさん一択ww

 

検索者目線を再確認


このように、検索する人の立場で考える事は大切です。その上で何をどのように情報発信していくのか。

これからは知名度をあげるより「価値を高めて伝える」方が大切になってきます。例えば、多少語弊があるかもしれませんが「弘前に来たい」人はあまりいないです。

でも、「桜を見たい」「ねぷたに参加したい」という人はたくさんいる。

言い換えれば、もし弘前のあの綺麗な桜が咲いてる場所が黒石市ならば、観光客は黒石市を訪れます。ねぷたの運行があのまま大鰐町で行われたら、観光客は大鰐町に向かいます。

場所ではなく「そこに何があるのか、そこで何ができるのか、そこに誰がいるのか」に旅人は興味があるのです。まあ、東京、京都あたりは別でしょうが、それ以外の地方都市は場所ではなく内容を求める人が多いのではないでしょうか。

ちなみに先ほどの画像検索、things to doを付けると全く違った見え方になります。

<things to do in aomori>

 

<things to do in akita>

 

<things to do in miyagi>

 

<things to do in mie>
三重県もまともでした。笑

 

いかがでしょうか?

今日のブログの内容は、Web関係の方にしてみれば当たり前の話でしょう。しかし、一般の方は意外と「へー、そうなんだ!」と思ったかもしれません。

観光関係者がみなさんWebのプロではない。発信ばかりではなく「見られ方」もきちんと捉えて戦略を練る事が大切です。

今日も「検索力」を高めて行こう!

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投稿者: 西谷 雷佐

青森県弘前市出身。 東奥義塾高等学校を卒業後、ミネソタ州立大学マンケイト校で産業心理学とスピーチコミュニケーションを学ぶ。 たびすけ合同会社西谷代表を務める傍ら、路地裏探偵団の団員としても活動中。 まち歩きや地域の魅力発信から婚活まで講演活動多数。