弘前大学平成28年度前期科目として「観光基礎概論」という全15回の講義を担当させて頂くことになりました。最新キーワードを交えながら現代の観光を紐解く講義の概要とは?今日はそんなお話です。
大学生は「観光」に興味があるのか?
弘前大学では初めてとなる観光の講義。そもそも大学とは「学びたい事」が明確にある人達が集う場所。弘前大学に「観光学部」はありません。
ある意味今年突然登場したこの講義に何人集まるか、少し不安はありました。
そしたら・・・
約60人の受講者!
そしてこの日集まった人の、約8割が青森県外出身者。さらに社会人受講者もちらほら。なぜこの講義を受講しようと思ったのかは、今度聴いてみたいと思います。
これからのキーワードは?
初回のこの日はガイダンス。講義の全体概要を説明しました。
タイトル画面には弘前ねぷたの「骨」。多くの場合、神社や畑に放置されているこの「骨」。
野外に放置するからサビてしまいます。翌年も使うワケですから、雨風当たらない場所に保存すればいいのに。でもこういう風景が弘前ではよく見られます。
「なぜ」か?
この「なぜ」という視点がこの講義ではとても大切になります。
・・・という、答えを言わないジラシのオープニングから講義はスタート。笑
講義の目的です。「1」が土台ではあるのですが、「2」「3」が一番大切だと考えています。「観光」という比較的取り組みやすい題材をベースに、「考える力」を育成します。
なので、医学部の学生も、理工学部の学生も、公務員志望の学生も、受講するときっと楽しいですよ。
講義は原則毎回ディスカッションをします。・・・と言うと「話すの苦手」という学生もいるでしょう。しかしそういう学生にこそ受講してもらえると嬉しいです。効果的なディスカッションの仕方についても講義で触れます。
ここからは全15回の講義の内容(予定)。
「着地型観光」「インバウンド」「DMO」「CCRC」等はこれからの観光のキーワードです。
この日出席した学生にこれらの単語を知っていますか?と尋ねると、「DMO」「CCRC」はほとんどの学生が知りませんでした。
今、多くの事が観光産業と連動しています。よく耳にする「インバウンド」は勿論、「人口減少問題」「地方創生」「教育」「農業」などなど、観光産業にはこれからの日本が凝縮されていると言っても過言ではありません。
青森県のような地方にこそ、大きな可能性がある。それは国の予算設計を見ても伺い知れます(縦割りでわかりにくい物も多いですが)。
そんな日本の未来を、この授業を通して一緒に考えてみませんか?それは弘前大学の教育目標ともリンクしてくるはずです。
人は「なぜ」旅をするのか?観光の「目的と効果」とは?
これが本質の「問い」です。食事とは異なり、人は旅しなくても生きていけます。
「人は何の為に旅をするのか?」
「素敵な場所だから、人は訪れる?」
「興味がないけど旅に出るケースとは?」
「旅は誰にとってプラスになるの?」
掘り下げていくといくらでも???が出てきます。
原則、「人」が旅をします。そこには必ず理由があります。
そして観光は「商品」でもあります。
今回のブログはあえて「もや~」っと終わりますが、何か心にひっかかった弘大生は、ぜひ受講を。
次回4月25日(月)から出欠を取ります。
この日は今後の授業の土台となる「思考法・発想力」についての講義です。
今日も「本質を捉えて」行こう!