インバウンドで何をしたいのか?キャッシュポイントを明確にきちんと稼ごう!

インバウンドの相談が増えています。今までゴールデンルートを中心に周遊していた外国人観光客が、東北や四国、山陰山陽エリアにもどんどん訪れるようになる日は近いです(やり方次第ですけどね)。今日は昨年たびすけで企画提案し受け入れた外国人観光客が「青森でどのように過ごしたのか」を振り返りながら、今後を探ります。

青森県鉄板の観光地はもちろん大人気!


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弘前公園で観桜会をしたり、

 

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田舎館村田んぼアートを楽しんだり、

 

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ねぷた祭りに参加したり、

 

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八甲田に行ったり、

 

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奥入瀬渓流を散策したり、

 

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りんごを収穫したり、

 

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県立美術館に行ったり。

 

まだまだ事例はたくさんありますが、どれも満足度の高いコンテンツです。特にさくら・ねぷた・奥入瀬渓流は主役級のコンテンツなので、これだけで十分誘客に繋がります。

しかし主役がいる時、必ず「脇役」も必要です。じゃないと物語にならないし、主役を体験したらすぐ移動してしまいます。

 

隙間を埋める2時間のコンテンツ=名脇役


img_8346刀剣を愛でてみたり、

 

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剪定の奥深さを学んでみたり、

 

img_0673「2杯でやめるのがコツ」と伝授したり(笑)、

 

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屋台村で乾杯したり、

 

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スナックの扉を開けてみたり、

 

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津軽塗りの箸を研ぎ出してみたり、

 

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洋館で和菓子作ってみたり、

 

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羽釜で青天の霹靂を炊いてみたり、

 

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ほっかむりして民謡歌ってみたり、

 

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市場でおばちゃんとおしゃべりしたり、

 

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早押しクイズ大会をしたり、

 

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雪だるま作ったり、

 

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花の写真を撮ったり、

 

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ラーメン食べたり、

 

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座禅したり、

 

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ホタテ釣ったり、

 

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雑貨屋巡ったり、

 

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筋子を試食してみたり。

 

例えばりんごの剪定技術は、弘前公園の桜が美しく咲くのと深いつながりがあります。その物語を知ると感動します。

「3杯飲むと死ぬまで生きる」は万国共通でツッコミが入ります。笑

スナックは全国どこにでもありますが、外国人が自ら扉を開ける機会はなかなかないでしょう。

青天の霹靂は、多くの外国人がまだ知らないおいしいお米です。

早押しクイズをやった事のある外国人はほぼいないです。そして劇的にに盛り上がります!

「今まで人生で体感した最低温度は8度」というベトナム人に、雪は極上のコンテンツ。

中国や台湾の方は写真を撮るのが大好き。それが野花でも。

Kawaiiは青森にもある。青森の雑貨屋だって大喜び。

筋子を食べたリトアニア人は「ふるさとの味がする」と言いました(この真意は勉強不足でよくわかりませんw)。

 

とまあ、これらは決して主役級ではないし、特段「青森らしさ」を感じない物もあります。しかし、全て大喜びしていただきました。

ポイントはこれら全て2時間程度で体験でき、料金設定されていて、全員料金を支払って体験している、という事です。

 

いかに滞在時間を伸ばしマネタイズするか


地域としては「滞在時間を伸ばす」事が大切です。長く滞在してもらい、食事や買い物をしてもらい、願わくば宿泊してもらう。その戦略をいかに編むかがポイント。

その上で、周辺市町村や隣県と連携し「東北」又は「道南と東北」という物語を編集するのがDMO(Destination Management/Marketing Organization)です。

いずれにせよ、観光客を「呼ぶ」だけではダメ。「呼んだらそれなりにお金も使ってくれるだろう」という希望的観測のざっくりした計画ではなく「どの場所でどのくらいお金を使ってもらうか」をきちんとイメージする必要があります。

そのためにもきちんと「商品」にして「売っていく」事が大切。じゃないと、観光客入込数が増えたとしても、

「わー!さくら綺麗!」
「わー!ねぷた凄い迫力!」
「わー!奥入瀬渓流歩くのって気持ちいい!」

だけで、観光客がお金を全く使わずに青森県を離れたら、それでいいのでしょうか?「知ってもらえたら十分」「来てくれただけで十分」ではビジネスにならないのです。

ボランティアには限界があります。ビジネスにならないと継続していかない。行政にはビジネス感覚がありません。なので行政との連携を必須としている日本版DMOに取り組む場合は、未来のビジョンと役割を明確にしないと、ほとんどが数年で自然消滅するでしょう。

「市場に行く」「田んぼアートを見る」「花見をする」「スナックに行く」等は極論、個人でもできちゃいます。そこにどのような付加価値を付けて、どのように情報発信するか。それができるとインバウンドはビジネスになります。

例えば「焼酎の緑茶割り」だとあまり売れないのに「焼酎の静岡割り」に名前を変えるだけで、静岡県内では売れやすくなるかもしれない。たったこれだけでも付加価値は生まれます。

これから数年はインバウンドは花盛り。八百屋さんもケーキ屋さんも眼鏡屋さんも美容院も、やり方次第で新たなビジネスチャンスがあります。外国人はあなたの街にやってくるのです。あとはやるかやらないか、あなた次第です。まだ間に合いますよ!

今日も「インバウンドに注目して」行こう!

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投稿者: 西谷 雷佐

青森県弘前市出身。 東奥義塾高等学校を卒業後、ミネソタ州立大学マンケイト校で産業心理学とスピーチコミュニケーションを学ぶ。 たびすけ合同会社西谷代表を務める傍ら、路地裏探偵団の団員としても活動中。 まち歩きや地域の魅力発信から婚活まで講演活動多数。